【助成金】 従業員の障害や傷病の治療に配慮した取り組みを行うともらえる助成金

企業の成長性や収益性の向上につながる「ダイバーシティ」という概念を聞いたことがある方は多いかもしれません。

「多様性」と訳されることが多い「ダイバーシティ」ですが、本来は「Diversity&Inclusion」を省略したもので「多様性の受容」という意味があります。

2016年6月には、経済産業省が日本企業の稼ぐ力を強化するために「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を公表しました。

「ダイバーシティ」から考える組織マネジメントは、「属性」と「働く条件」の2つに分けて考えられます。
「身体状況の違い」は「属性」として捉えられるでしょう。

今回は、ダイバーシティ経営を推進している企業が利用できる助成金をご紹介します。

 

【制度の概要】

当助成金の目的は、従業員の雇用維持を図ることです。

反復・継続して治療を行う必要がある傷病を負った従業員、または障害のある従業員が、治療と仕事の両立ができるような支援制度を導入した企業に対して助成金が支給されます。

【主な支給要件】

企業が現在雇用している対象従業員、または新たに雇用する対象従業員の障害や傷病の治療に配慮した制度が対象となります。対象従業員の雇用形態は問いません。

〇制度の例
休暇制度:時間単位の年次有給休暇、傷病休暇・病気休暇(取得条件や取得中の処遇は問わない)など
勤務制度:フレックスタイム制度、時差出勤制度、短時間勤務制度、在宅勤務(テレワーク)、試し出勤制度など

〇対象となる従業員
傷病を負った従業員、または障害のある従業員で、次の1および2に該当する方が対象となります。

<傷病を負った従業員>
1.がん、脳卒中、心疾患、糖尿病、肝炎などの反復・継続して治療が必要となる傷病を負った方で、治療と仕事の両立のために一定の就業上の措置が必要な方

2.治療の状況や就業継続の可否等に関する主治医の意見書において、一定の就業上の措置が必要な期間が3ヶ月以上で、かつ事業主に対して支援を申し出た方

<障害のある従業員>
1.次のいずれかに当てはまる方
・身体障害者
・知的障害者
・精神障害者
・発達障害者
・難治性疾患を有する方
・高次脳機能障害のある方

2.障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律施行規則第6条の10に規定する「就労継続支援A型」の事業における利用者でない方

※「就労継続支援A型」とは、一般企業への就労が困難な障害者に就労機会を提供するとともに、生産活動を通じて能力向上を目指す事業を指します。雇用契約に基づき賃金を保障する“雇用型”の障害福祉サービスです。

【支給額】

企業あたり10万円が支給されます。

すでに対象となる従業員が社内で働いている場合は、ぜひこの機会に助成金の活用をご検討ください。

なお、当助成金は制度の導入を行う1ヶ月以上前に計画の届出および認定が必要ですので、取り組みを検討される場合には早めにご相談ください。

専門家が教える! 最新助成金情報

【経営】 “家族連れ”の平均単価は低いが、子どもをターゲットにすることでリピートを狙える

【飲食業】
日本政策金融公庫が2013年に調査した「外食に対する消費者意識と飲食店の経営実態調査」では、同伴者がいる場合の飲食店利用で1回あたりの平均単価が最も低いのが「家族連れの顧客」ということがわかりました。

家族連れの平均単価は2,004円で、最も平均単価が高い「恋人との利用(2,492円)」と比べると488円の差があります。

家族連れをターゲットにした飲食店の場合、売上を伸ばすにはリピーターを増やすのが効果的です。
今回は、あるものを使ってリピーターを増やしている焼肉店をご紹介します。

ガチャガチャで子ども心を惹きつける!

ある焼肉店では、キッズプレートを注文したお客様に、ガチャガチャが無料で楽しめるメダルを渡しています。

ガチャガチャの景品には、有名キャラクターの消しゴムやミニカー、ミニ独楽など、子どもに喜んでもらえるものを入れているとのことです。

また、10%の確率で大当たりが出るように調整し、人気のキャラクターのお面が当たるなど、ワクワクするシステムにしていることが子どもたちの心を惹きつけているといいます。

この焼肉店はガチャガチャ以外にも、風船を使ったバルーンアートもプレゼントしていて、子どもが楽しめるような店舗づくりをしています。

その成果もあって、休日の同店は家族連れで満席になってしまうそうです。

この焼肉店は子どもをターゲットにしてリピーターを増やしているのですが、ほかにも財布のひもを握っている奥様をターゲットにするのも効果的です。
家族全員ではなく、家族のうちの1人をターゲットにする方が、リピーターを増やすのに適しているのかもしれません。

繁盛飲食店のヒット商法最前線

【経営】 初めてつくる経営理念は“最高の経営理念”でなくていい

【美容業】
前回は、経営理念があれば組織力が強まり、サービスの質が向上することをお伝えしました。

ただ、経営理念の大切さに気づいたとしても、「実際にどのようにして経営理念をつくればいいかわからない」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

今回は、組織力を上げる経営理念のつくり方について触れていきたいと思います。
ポイントは「カタチ」ではなく、「持つ」ことです。

自身がオーナーになった理由をもう一度確かめる

ほかの企業の経営理念から自店に合いそうな言葉を拝借して、経営理念をつくろうと考える方はいませんか?

このつくり方だと、キレイな言葉が並んでいる経営理念はつくれますが、単なるキレイな言葉で終わってしまいます。

経営理念をつくる上で大切なのは、自分の納得する言葉を選ぶことです。 その言葉を探すために、まず自身を振り返ってみてください。

・なぜ美容師になったのか?
・なぜオーナーになったのか?

この問いの答えが「儲けたかったから」でも大丈夫です。
それは、家族や自分の大切な人を守りたいという気持ちの裏返しかもしれませんから。

ただし、自分の思いがほかの人に迷惑をかけていないか確認する必要があります。
家族やスタッフ、顧客はもちろん、サロンがある地域の立場になって考えてみましょう。
複数の視点を持つことで、共感を生みやすい理念が生まれます。

肩に力を入れすぎずに“まずは1つ”だけでも書いてみる

「最高の経営理念をつくろう」と意気込む方もいるかもしれませんが、いきなり完璧なものを追い求めてしまうと、多くの時間や労力がかかってしまいます。

経営理念はカタチよりも、持っていることが大切です。
一度持ってしまえば、その経営理念が自店に合っているのかを検証できますから。

まずは自身が一番思っている言葉を、経営理念として掲げてみてください。

経営理念を変えることは悪いことではありません。
サロンの規模が成長するにつれ、新たな考えが生まれてくるでしょう。
そのときは、都度、新たな経営理念を付け足す、もしくは今あるものを改善して「カタチ」を変えていけばいいのです。

最初から太い幹をつくるのではなく、年輪のように繰り返し重ねていくイメージでつくっていきましょう。

経営理念をつくることがゴールではない

経営理念をつくる際に注意しなければならないのは、「経営理念をつくる」ことがゴールではないという点です。
経営理念ができたとしても従業員の理解を得られなければ、組織力は向上しません。
従業員に経営理念が浸透するよう、コミュニケーションの図り方も考えてみてください。

となりのヘアサロン

【記事提供元】サロンオーナー 2017年9月号(理美容教育出版)

【経営】 “ジョブシェアリング”が介護業界の人材不足を打開する?

【介護業】
慢性的な人材不足に陥っている介護業界。
2016年11月に厚生労働省が発表した介護業界の有効求人倍率を見ると過去最高の3.40倍となり、全職種平均の1.31倍を大幅に上回りました。
その後も、12月は3.60倍と過去最高を更新し、2017年1月は3.50倍と高水準を維持しています。

有効求人倍率とは、「求人している会社の数」を「求職者の数」で割ったものです。

つまり、求職者1人あたりに何件の求人があるかを示す数値で、例えば30社の求人に対して10人が応募した場合は、有効求人倍率が「3」となります。

これは景気の動向を示す数値であるとも言われていますが、全職種平均に比べて2倍以上の数値となっていることは、業種間でのバランスに偏りがあり、介護業界においては1人を採用するのに3~4社で取り合うという厳しい状況に陥っていることがわかります。

介護業界が敬遠される理由として、「過酷な現場環境」「長時間労働」などの仕事の負担に対して、「低賃金」「休みが取れない」などの待遇面が追いついていないことが挙げられます。

介護の現場は、限られたスタッフで利用者のあらゆる介護サポートを行うため、仕事はハードであるにもかかわらず、国からの介護報酬には限りがあり、報酬にはつながりません。

求人募集しても必要な人数が集まらないため、仕事の負担は重なり、新人教育にも思うように時間を割くことができず、新入社員が短期間で辞めていくという悪循環に陥っていると言えます。

国も「2025年問題」を見据えて、処遇改善加算の1万円アップや外国人雇用など、さまざまな人材不足対策を講じていますが、現状ではいずれも打開策とまではいっていないようです。

そこで、最近になって注目されだしたのが“ジョブシェアリング”。
ジョブシェアリングとは、「1つの業務を複数の人で行うこと」を意味し、特定の人しか業務を行うことができない場合のリスク(病気、退職など)を低減するための取り組みです。

求人メディア運営会社の株式会社リジョブ(東京都新宿区)が専用ホームページを立ち上げ、普及を促進しています。

1人の介護スタッフが担当している複数の業務を「送迎」「入浴」「朝食介助」「昼食介助」「おやつの配膳」「レクリエーション」「清掃」などに分け、専業化します。
これにより短期間で業務をマスターすることが可能となり、介護業界未経験者や高齢者、主婦など多様な人材の確保が期待できます。

これからは、介護専門求人サイトやアルバイト専門の求人サイトとの連携も行っていくとのことで、他の業界に流れていた人材をどの程度介護業界に呼び戻せるか、そして人材不足の打開策となるか、今後の動向に注目です。

介護事業最前線

【経営】 重要性が増す歯科との地域連携

【医業】
近年の歯科医療は、国民意識の高まりと歯科技術の発達により、小児のう蝕(虫歯)の減少、高齢者の残存歯数の増加といった傾向が顕著になっており、歯を残すことに関しては良好な結果となっています。

一方、高齢化に伴い、高齢者の歯周病が増加しています。
歯周病は糖尿病との密接な関連が指摘されており、HbA1cの値を改善するために歯科との連携を加速させる必要がありそうです。

歯周病は口内の歯周病菌により歯茎に炎症が起きる病気です。
一昔前までは歯科領域にとどまっていた疾患ですが、近年、全身に及ぼす影響が指摘されているのはご承知のとおりです。

例えば、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)や骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などが多いといわれていますが、なかでも、糖尿病との密接な関連が相次いで指摘されています。

「糖尿病診療ガイドライン2016」によると、歯周病を有する患者は非歯周病者と比較して糖尿病の有病率や発症リスクが高いほか、歯周炎の重症度が高いほど血糖コントロールが困難になると報告されています。

また、糖尿病患者における歯周病のリスクも伝えられています。

2型糖尿病患者ではHbA1cが6.5%以上になると歯周炎の発症や歯槽骨吸収の進行が高まるほか、糖尿病患者における歯周病重症度は有意に高い、などです。

さらに怖いのは、重度歯周病を有する糖尿病患者は糖尿病腎症、虚血性心疾患になりやすいともいわれていることです。

内科を標榜する診療所では、糖尿病の患者さんを診療されているところも多いと思いますが、重度の歯周病を患っていた場合、糖尿病腎症の発症、ひいては末期腎不全への進行、あるいは心筋梗塞の発症に伴う死亡などのリスクが高まります。

患者さんの歯周病の状況については常にチェックしていくことが肝要です。

現在、糖尿病診療においても教育入院や栄養指導、日常診療の役割分担により適切な血糖コントールをしていこうと、連携パスを用いた病院と診療所の医療連携が全国各地で行われています。

連携パスとは、どの時期にどの医療機関がどのような治療を担当するかなどが記載された工程表ですが、最近では連携パスに歯科医による診療が組み込まれ、定期的に糖尿病患者の口腔内状況をチェックするという取り組みも行われているようです。

前述のガイドラインでは、2型糖尿病患者の歯周病を治療するとHbA1cの値が改善する可能性があるとも指摘しています。
糖尿病診療において歯科医との連携は今後必須になるといえそうです。

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