【経営】 介護事業者こそスタッフの「介護」と「仕事」の両立を考えよう

高齢化社会の大きな問題の一つとして、「介護」と「仕事」の両立が挙げられます。総務省の調査では、毎年約10万人以上の労働者が家族の介護・看護を理由として離職しており、社会問題化しています。

これは介護事業者の労働者にとっても例外ではなく、深刻な影を落としています。

政府はこの問題に対応すべく、平成28年4月1日に国会に提出された「2015年度補正予算案の概要」の中の「1億総活躍社会」の3本柱の一つとして「介護離職ゼロ」を掲げました。この「介護離職ゼロ」を実現するためのキーポイントが「介護休業制度」の取得率UPです。介護業界でも重要課題の一つと言えるでしょう。

■介護離職者をゼロにするため各種休業制度が緩和の方向へ
介護事業者にとっては、今後、利用者へのサービス体制の確立とともに、自社の介護離職者をゼロにする取り組みが必要となります。特に小規模事業者は限られた人数で、一定以上の介護サービスが求められるため、スタッフの負担が増えることになります。そのため、スタッフは仕事と親族の介護との両立が厳しくなるでしょう。

介護離職を防ぐために、法律に基づいて、労働者が親族を介護するために休業を取得できる制度として「介護休業制度」が設けられています。しかし、その認知度は非常に低いです。以前の調査では介護休業の取得率は3%程度にとどまっており、ほとんど機能していない状況と言えます。

今までの介護休業法は、介護を必要とする家族1人につき最大で93日の介護休業が取れました。しかし、取得回数は1回のみでした。労働者がまとめて約3ヵ月の休業を取ることに難色を示す企業が多かったと思われます。

平成29年1月1日に施行された改正介護休業法では、最大日数の93日は変わりませんが、3回までの分割取得が可能となりました。その他にも介護労働者の「時間外労働を制限する制度」が導入されたり、通院や買い物の付き添いや介護等を行うために年間5日まで「介護休暇」を取得することもできるようになりました。働きながら介護を行う労働者に対し、企業側も雇用を守るために最大限の配慮を施すことが求められています。

また、介護休業の対象者を増やすために要件が緩和されました。これまでは介護対象者が「要介護認定2」から「要介護認定3」程度にならなければ介護休業を取れませんでした。しかし、平成29年1月1日の改正後は「要介護認定1」以下でも一定の介助が必要であれば、介護休業を取れるようになりました。

■「総合事業」への移行と「自己負担率の引き上げ」が向かい風
ただし、「介護離職ゼロ」を妨げる問題点も、介護業界から出ています。それが、2017年4月から開始した「総合事業」への移行と2018年8月から予定されている「自己負担率の引き上げ」です。自己負担割合が上がると、同じ金額で受けられる介護サービスの水準が低下することになり、家族の負担が増える可能性が出てきます。

また「総合事業」は、介護サービスを自治体主体で行うことにより、高齢者が住み慣れた町で介護を受けることができるようになります。一方、地域包括ケアシステムの構築は各自治体に委ねられており、地域でのサービス格差が懸念されています。地域包括ケアシステムが整備されていない自治体では、家族の望む介護サービスの提供が受けられないことが考えられますので、家族の負担が増える可能性があります。

■介護事業者の介護離職をなくすと国が掲げる「介護離職ゼロ」の理想に近付く
仕事と介護の両立を実現するためには、短期的な取り組みではなく、長期的な視野に立って事業計画を立て、短時間パートなどの人材活用や両立支援等助成金(介護離職防止コース)を活用することが必要となります。

介護事業者での介護離職が増えると、介護施設が人手不足になり、介護サービスの低下を招きます。介護サービスが低下すると、家族の介護負担が大きくなり、国全体の介護離職が増加します。介護事業者は、まず自社の介護離職をなくすことが肝要です。

介護事業最前線

【経営】 ネイルやまつエクなど「髪以外の美容」を別店舗でオープンするメリットは?

東京都内で美容室2店舗を経営するS代表は、都内でネイルやまつエク(まつげエクステンション)、アイラッシュなど「髪以外の美容」を扱う店舗を別途設けています。

髪とそれ以外の美容を別店舗で行う狙いとメリットはどこにあるのか?

S代表に話をうかがいました。

■「若手スタッフ」「リタイアからの復帰組」「ヘア以外の美容産業志望者」にとってうってつけの職場
髪と髪以外の美容をそれぞれ別店舗で行う理由として、S代表は、まつエクやアイラッシュの特徴を2つ挙げています。

・美容師資格が必要な施術
・短期間で技術習得が可能

以上から、髪以外の美容は人材確保の点でメリットがあります。美容師を目指す若手スタッフにとって、髪以外の美容はうってつけの職場になりうるのです。

店舗側にとってはスタッフが短期間で戦力化します。スタッフ本人にとっても、仕事の幅が広がり収入がアップするチャンスでもあります。

また、髪以外の美容は、結婚や出産、育児で一度リタイアした美容師にとっても、復帰の場として有効です。技術の勘を取り戻すことができ、美容師復帰のハードルを下げる効果があります。

最近では、まつエクやネイル、エステなど、ヘア以外の美容産業への就職を志望して、美容師免許取得を目指す学生が散見されます。そうした層を労働力として取り込める点も、髪以外の美容を別店舗で行うメリットと言えるでしょう。

■静かな環境で「お姫様気分」を提供
一般的には、美容室の中にネイルやまつエクなどを施術するスペースを設けている例は少なくありません。あえて別店舗にした狙いとしてS代表は「お客様にお姫様気分を提供するため」と語ります。

都心のあまり広くない店舗で、ヘアカットと髪以外の美容を併設すると、どうしてもカット中の作業音や他人の声が聞こえてしまいます。すると、ネイルやまつエクのお客様は幻滅してしまいます。

「ネイルやまつエクは月に一度のぜいたくで、自分へのごほうび」というお客様が多いことから、S代表の髪以外の美容店舗では、静かな環境を整備。ネイルとまつエクを2人のスタッフが同時にそれぞれ施術することで、お姫様気分を提供しています。

■アイドルタイム対策としてヘアカットとデトックスメニューを導入
S代表の、髪以外の美容店舗では、アイドルタイム対策としてヘアカットとデトックスメニューを導入しています。1席だけヘアカットの個室を設けて、アイドルタイムの売上に貢献。スタッフのカット技術向上にも役立てています。

デトックスメニューとは、「よもぎ蒸し」というメニュー。イスの下にある機械でよもぎをお湯でたいて、その蒸気を身体内部に採り入れます。体温上昇効果で妊活や生理不順、ダイエットなどに期待できるとも言われています。簡単な施術講習を受ければ誰でもサービスを提供できる点も見逃せません。

■カット技術が発展途上のスタッフでも売上に貢献できる
ヘアカットなどの技術が発展途上にあるスタッフは、どうしても売上に貢献できない時期があります。しかし、技術のハードルが高くない、ネイルやまつエクに特化した店舗を設けることで、若手スタッフが売上に貢献できます。

スタッフは売上に貢献できると自信が生まれ、技術がさらに向上します。すると、サロンの経営が上向くという好循環が生まれることを、S代表は理想としています。

となりのヘアサロン

【記事提供元】サロンオーナー2017年3月号(理美容教育出版)

【人事・労務】 2017年10月より最長2歳まで育児休業が取得可能になります

 今年1月に介護休業の分割取得等が盛り込まれた改正育児・介護休業法が施行されました。これに続き、今年3月にも育児・介護休業法が再度改正されており、2017年10月より施行されることが決まっています。1年に2度の改正という異例の事態となっていますが、その内容は以下の3点になります。

1.育児休業期間の延長
 現在、育児休業は原則として子どもが1歳(パパ・ママ育休プラスの場合には1歳2ヶ月)に達する日までとされていますが、1歳に達するときに保育園に入れないといった一定の理由がある場合には、子どもが1歳6ヶ月に達する日まで延長することができます。
 これが2017年10月より、この延長の再度の申請が認められることになりました。具体的には、1歳6ヶ月以後も保育園に入れないといった一定の理由がある場合には、再度申請することにより、最長、子どもが2歳に達するまで育児休業を延長できるようになります。なお、再延長した期間について、雇用保険の育児休業給付金の給付期間も延長されることになっています。

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【人事・労務】 注目が集まる時間外労働の上限規制とは(会話形式で学ぶ人事労務の基礎)

坂本工業では、依然として残業が多いため、最近、マスコミ等でよく目にする時間外労働の規制強化が気になっていた。そこで、今後の動向を踏まえ、どのように取組むべきかを社労士に相談することにした。 

【木戸部長】
 こんにちは。少し前に、マスコミ等で時間外労働の上限について月100時間となるという話題がありました。今日は、この内容について詳しく教えていただけませんか?

【社労士】
 はい、私もちょうどご説明しようと思っていたところでした。まず、時間外労働に関する現行の制度内容について確認しておきましょう。労働基準法では、労働時間を原則として1日8時間、1週間40時間までと定めています。その上で、時間外労働・休日労働に関する協定(36協定)を従業員と会社で締結し、所轄の労働基準監督署長に届出することで、その範囲において時間外労働をさせることができる仕組みになっています。その際、時間外労働の上限については「時間外労働の限度に関する基準(平成10年労働省告示第154号)」という厚生労働大臣が出した告示(以下、「限度基準告示」という)により、原則として1ヶ月45時間、1年360時間と定められています。

【木戸部長】
 当社の36協定でも1ヶ月45時間、1年360時間と定めています。一方で、繁忙期については年に6回という制限はありますが、1ヶ月60時間まで時間外労働をさせることができるようにしています。

【社労士】
 特別条項のことですね。特に忙しい時期については、特別条項を締結していれば、先ほどの1ヶ月45時間、1年360時間を超えて、時間外労働をさせることができるようになっています。この特別条項による延長時間について御社では1ヶ月60時間とされていますが、法的には設けられていません。そのため、1ヶ月200時間まで残業をさせるといった協定も締結できることになっており、それが過重労働・過労死の原因になっていると批判されています。そのため、今回、限度基準告示を労働基準法に盛り込み、さらには罰則を付ける、さらに、現行の特別条項にあたる部分に関しても、上回ることのできない上限を設定していこうという方針になっています。

【坂本社長】
 なるほど、それが1ヶ月100時間という数字なのですね。

【社労士】
 そのとおりです。今後の改正の方向性ですが、時間外労働の上限は、現行の限度基準告示と同じ、原則として1ヶ月45時間、1年360 時間となる予定であり、現行の特別条項の部分である一時的な業務量の増加がやむを得ない特定の場合の上限について、時間外労働時間は年720 時間となる予定です。

【木戸部長】
 どれだけ時間外労働をしたとしても、1年720時間に収まるようにしなければならないということですか?

【社労士】
 そのとおりです。ただし、短期の上限が以下のとおり、別途定められる予定となっています。
(1) 2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月の平均で、いずれにおいても、休日労働を含んで80時間以内を満たさなければならない。
(2)単月では、休日労働を含んで100時間未満を満たさなければならない。
(3)月45時間を上回る特例の適用は、年半分を上回らないよう年6回を上限とする。

【木戸部長】
 納期の変更や突発的な機械の故障などのトラブルでどんなに忙しくても、単月では100時間未満に収めなければならないのですね。そして、複数ヶ月にわたっても月平均80時間以内となっているということは、これまでは1ヶ月単位で確認していたものを、現行の特別条項が適用される部分については、その前後も複数ヶ月にわたり継続して確認が必要になりますね。

【社労士】
 そのとおりで、例えば6月が90時間であった場合、7月は70時間にしなければならないということになります。また、ここで併せて注目しておきたいことが、「休日労働を含んで」という文言です。

【木戸部長】
 確かに、「休日労働を含んで」と記載してありますね。

【社労士】
 最初に出てきた1ヶ月45時間、1年360時間、そして年720時間については、法定休日労働を含まない、時間外労働の時間数になります。ただし、先ほどの1ヶ月80時間、100時間については法定休日労働も含めた時間数になります。

【坂本社長】
 つまり、対象としている労働時間の範囲が異なるということですね。これは実務的には管理が大変ですね。当社でも長年、長時間労働の是正のために業務の見直し等を行うといった努力をしているのですが、今後のこれらのルールが適用されることを踏まえると、会社は何に取り組んでいけばよいのでしょうか?

【社労士】
 おそらく、会社が一方的に対策を打つというだけでは、限界があると思っています。従業員も含めて、長時間労働に対する意識を変えていく必要があるのではないでしょうか。そのためにも、まずは時間外労働の時間数を従業員に意識させることが第一歩ではないでしょうか。例えば、勤怠管理システムを活用し、月の途中で時間外労働が25時間など一定の時間を超えた時点で、本人と上長にアラートを出すことなどが考えられます。それをきっかけに、その後の業務の分担や段取りを見直すことができると思います。

【木戸部長】
 確かに1ヶ月間を集計して、結果的に月45時間を超えていたということでは、何も対策が打てませんね。勤怠の管理でそのようなことができないかをまずは確認してみます。

                                                     >>次回に続く

ワンポイントアドバイスは、こちらから

【イベント】 異業種 名刺交換会 6月23日金曜日 IN 松阪 ブッタランドにて

名刺交換会 (2)

ビジネスにおいて、あんな人やこんな人と、話してみたいけどなかなかきっかけがない!!・・・という場面ありますよね☆
今回、そんな皆様のきっかけづくりに、当イベントを開催いたします!!!

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